【カンタベリー】英国国教会の総本山と中世の巡礼地を歩く⛪
今回は、イングランド南東部・ケント州にある古都カンタベリー(Canterbury)を紹介します。宗教的・歴史的な意味で重要なこの街は、世界遺産にも登録されており、今なお巡礼地として多くの人々が訪れる人気スポットです⛪
🌇カンタベリーの概要
カンタベリーは、イングランド南東部・ケント州に位置する歴史ある街で、イングランド国教会の総本山として知られています。特に有名なのがカンタベリー大聖堂で、この聖堂は英国国教会の最高位聖職者「カンタベリー大主教」の本拠地です。
この地は中世ヨーロッパにおける主要な巡礼地の一つとしても知られており、ジェフリー・チョーサーによる名作『カンタベリー物語』の舞台にもなりました。ローマ時代から続く長い歴史を持ち、街中には中世の街並みや石畳の道、古代ローマの遺跡などが多数残っています。
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カンタベリー大聖堂 |
👀主な見どころ
街の中心にはカンタベリー大聖堂、聖オーガスティン修道院、聖マーティン教会の3つの世界遺産登録建造物があります。これらはユネスコ世界遺産「カンタベリー大聖堂、聖オーガスティン修道院及び聖マーティン教会」として登録されています。
- カンタベリー大聖堂:ロマネスクとゴシック様式が融合した壮大な建築で、1170年に暗殺された聖トマス・ベケットの殉教地として巡礼者が訪れ続けています。
- 聖オーガスティン修道院:ローマ教皇グレゴリウス1世の命で派遣された聖アウグスティヌスによって設立された初期キリスト教の重要拠点です。
- 聖マーティン教会:現存するイングランド最古の教会とされ、ローマ時代の遺構の上に建てられています。
ℹ️その他の情報
カンタベリーの旧市街は、大聖堂の門前町として中世に形成され、イングランド南部を代表する宗教都市として栄えてきました。現在でも観光地として非常に人気が高く、ロンドンから電車でおよそ90kmとアクセスも良いため、日帰り旅行先としても定番です。
また、地名の由来にも深い歴史があり、ローマ時代には Durou̯ernon(「ハンノキの林にある要塞」の意)と呼ばれ、古英語ではCantwareburh(「ケント人の要塞」の意)と表現されていました。古ウェールズ語ではCair Ceintと呼ばれたこともあり、現在の「カンタベリー」という名称はこうした言葉の変遷を経て定着しています。
歴史ある石畳の街路、古いパブやティールーム、ローマ時代の城壁の一部、そして緑豊かなガーデンなど、カンタベリーの魅力は宗教施設だけではありません。現代的なショップやカフェと中世の面影が調和した、歩いて楽しい街並みが広がっています。
📌関連スポット:
・ウェストミンスター寺院 → こちらの記事
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